『ジェイン・オースティン 秘められた恋』

ジェイン・オースティン 秘められた恋 [DVD]
恋愛物って観ないけど、可愛い可愛いパートちゃんのおすすめだったので見てみた。アン・ハサウェイすき。
彼女おすすめのマカヴォイは、納得のかっこよさ。この不遜なカオ!つり眉タレ目って反則だと思う。観ながら悔しいけどいい!ってもだもだしてしまった。この俳優はこういう時代がかった衣装とか似合うよな。あ、でもマカヴォイの友人ヘンリー役(ジェインの兄)のがかっこよかったなー。
しかしアン・ハサウェイがきれい過ぎて。まあるく胸を盛り上げた白いデコルテとか後ろ首とかに目が行ってごめん。おっさん目線でごめん。でもなんかもう白くて眩しいくらいきれい。髪や眼の色も濃いし、口唇もはっきりしているから余計に際立つんだと思う。もう少し若かったら、白雪姫は彼女しか考えられないと思う。いやクリステン・スチュワートも可愛いけど。
あとマギー・スミスもやっぱりきれい。「厳格だけど実は優しい人」な役柄が多いようなイメージだけど、ジャストに「厳格な人」をやるとこわいよね。やっぱり。

生姜、梅、抹茶、柚に梨、それにホットケーキ。

私は好きになるとまっしぐらのオタク体質なので、両親にはたびたびうざがられる。もう少し抑え目ならいいのに、好き好き熱烈過ぎて、例えばCSI:にしてもViggoにしても、「あーはいはい」って気分になるのよ、とは母の弁。でも好きなものがはっきりしていて有名なくらいだから、恩恵も多い。今回は食べ物に限るけど、なんでも。例えば梅味や生姜味の食べ物があれば「りっちゃんこういうの好きでしょ」って、わたし用にとっておいてくれたりする。「好きそうなものがあったから」と贈ってくれたりする。私が働いているのは小間物屋なので、バイヤーや営業部のところには、商品のサンプルがいろいろあったりする。多いときはどかっと箱に入れて「ご自由にどうぞ」形式で置いてあったりするんだけど、仲のいいパートさんは、その中から「ほら、これでしょ、りぱさん用」とかって別にしておいてくれたりする。

それに旅先で、例えば『梅昆布塩飴』なるものを見つけたり、おいしいトマト料理を食べたときや生姜を使った珍しいお菓子を見つけたときに、私のことがふと浮かぶとか、すごーく嬉しい。なので、きみが言うほど悪いことだとは私は思っていない、と答えている。私もあるキャラクターグッズや俳優やお菓子なんかを見て、「ああ、◎◎さんの(好きな)リラックマだ」とか「△△くんの(心の恋人)レイトン・ミースターだ」とか思ったりする。それは自然なことなんだけど、されて嬉しいことだから努めてもそうしてみたいと思う。

というわけで今日はジンジャーハニーをバイヤーにもらった。好きでしょって。壜のラベルには「しょうが茶」ってあるけど、生姜味の少しゆるめの蜂蜜って感じ。早速ヨーグルトに入れてみた。結構甘いけど美味しい。お湯や水で割ったりするらしいけど、紅茶に入れたり、これで白玉を食べてもおいしそう。

『お鍋ひとつで、できること』

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長尾智子さんが好きです。レシピ本は買わないんだけど、この人の本は何冊か―和菓子の本と、『ベジマニア おいしく食べよう豆・米・野菜』っていうのと、スープの本を持っている。作って楽しくおいしいのは勿論、飽かず眺めていられる。押し付けがましかったり気後れしちゃったり現実的でないしゃれおつ感がなくて、ふわっとセンスいい、みたいな。和菓子の本はほんとによく使ったな。今回のこれは図書館で借りてきたもの。まだぱらっとしか見てないけど、よかったら買う。
料理の本は、ときどき見たほうがいい。自分の中での定番とかお約束を破って飛び越えてくれる出会いがある。組み合わせとか調理方法とか。くさくて苦手だったナンプラーを使うようになったのもそうだし、すっかり我が物顔で作るパプリカのマリネも実はそうだし、桃のサラダ*1目から鱗だったし、きゅうりを炒めものに入れるとおいしいのも、アボカドを味噌汁に入れるとおいしいのも、いろんなことを教わった。まあ、たまにうちのママ子みたいにとんでもない創作料理やらかすこともあるけど。
あとTwitterでやり取りさせてもらっているイラストレーターの今井夏子さんも、長尾智子さんと少し似た雰囲気があって、ブログを見るのが毎回楽しみ。あとおいしいもののツイートしてるの見るのも。
今の家は昔の電熱器*21口でものすごく使い勝手が悪いけど、もうすぐ越す予定なので、そしたらもっと料理頑張りたいな。

ちなみにクックパッドは見ない主義。おいしい方法はプロに聞いたほうが早い。

*1:桃とチーズを適当に盛る。ハーブソルトと白ワインビネガーとオリーブオイルを適当にかける。黒胡椒をたっぷりかける。

*2:IHとかハイテクなんじゃなくて!

『新釈走れメロス』

新釈 走れメロス 他四篇 (祥伝社文庫 も 10-1)
力いっぱい、だいがくせい!!って感じの小説。近代日本文学の5作を、現代を舞台に新釈したおはなし。この作家は個性的らしい、マニアックにファンな人がわりといるらしい、くらいしか知らなかったのだけれど、すごく面白かったので『命短し歩けよ乙女』も読んでみようと思う。
山月記」はアパートに引き篭もり、終わらない小説を書き続ける自称天才の斎藤秀太郎。笑えるのにせつない。原作は好きだし、高2のときの教科書で読んでこわい話だなあと思ったんだった。というか中島敦が好きで、ほぼすべて読んだ。作家カラーが加わって、こわかったりせつないだけじゃなく、この斉藤青年は阿呆だ。他の小説にちらっと出てくる彼はちょっと可愛い。
「藪の中」も原作が好きな作品。原作がわかっているだけに、次々と出てくるいろんな人の証言の、微妙な食い違いに注目してしまう。映画を取る青年が、自分の彼女とその元彼氏を自分の映画に出演させ、よりを戻すストーリーを撮る話。何年か前、私の好きなダンサー服部有吉がこれを舞台でやって、それもすごく面白かった。
走れメロス」はいちばん好きかも。これ外で読んだら危険!噴き出すこと数知れず。友達を人質に、明日の夕方までに帰ってきて文化祭のステージで桃色ブリーフいっちょで『美しき青きドナウ』に合わせて踊らなければならない青年の逃避行。ばかだー大学生!これ、京都に住んでる人ならもっとくすくすポイントが多くて面白いんだろうな。
桜の森の満開の下」は、恋人の言われるがままに小説を書き、売れて有名になってお金も名前も上げた作家の話。やっぱりこわい女。ただ私は映画版も観ていて、岩下志麻サマが演った女のインパクトが強すぎるたかな。ここにも斉藤青年が登場。
「百物語」は京都の蒸し暑い夏の夜が体感できちゃいそうな話。主人公が森見なのも原作どおり。これだけいまいち、かなああ。

全体的に斉藤青年に持ってかれた感じ。「山月記」はおかしくもせつない話なんだけど、他の編に登場する斉藤青年のダメっぷりが、もうもう。

『ごむにんげん』

ごむにんげん (コバルト文庫)
久しぶりに再読。コバルト文庫って、小学校高学年から中学生にかけて一度は通る女の子って多いんじゃないだろうか。またまた食わずにイメージだけで毛嫌いしてたけど、このタイトルにやられて衝動買いしたのは中2のとき。まさに浩祥ワールドで、初めてファンレターなるものを出した人でもあったりする。こういう小説家のファンレターの返事がどういうものが普通なのかはわからなかったけど、可愛いい便箋に手書きで2枚返事をくれたのは、随分真摯な対応だったと思う。そのあとも作品を読んでは手紙を書き、その返事をもらっていたなあ。*1
表題作の『ごむにんげん』はかたくなで人嫌いの女子大生が、図書館で思わず声をかけてしまったごむにんげんとの交流。
もうひとつの『妖怪ポスト』は、ほんの登場人物に恋をしてしまった空子の話。
好き嫌いが分かれるのかもしれないし、もしかしたら「大して上手じゃないじゃない」とか思う人も多いのかもしれないけど、久々に読んだらやっぱりいいなあと思った。この作家は商業誌から離れてしまって随分経つ。
大学に入った頃にはホームページがあって、「おおなつかしい!」とメールをしてみたりしていたけど、すっかり動向がわからなくなってしまってさみしい。また書いてほしいな。

*1:途中から便箋は1枚になり、ファンレターをくれた人にもれなく配っているのだろう「お返事ペーパー」なるものと掌編が同封されるようになった。

『室の梅』

室の梅―おろく医者覚え帖
またまた宇江佐真理。おろく医者と呼ばれる、いわゆる検視官の美馬正哲と、その妻で産婆のお杏。捕物帳なんだけど、というよりは夫婦の物語にプラス捕物って感じ。もちろんフィクションだけど、でも面白かったし、この設定がいいなー。正哲は容貌魁偉、お杏は若くてキュート。それに検視より何より、ふたりのラブラブ(古)っぷりがもうフィクションなんじゃないのか。
正哲が数ヶ月江戸を離れることになって、その間に彼が置いてった「おろく速見帳」を助けに夫の代わりと勤めようとするお杏、の章が好き。